今回は給水におすすめの「ハイドレーション」のお話です。
5kmくらいの短いRUN、かつ自宅の近くなら、給水は必要ないですよね。
しかし夏場や遠方、10km前後のRUNであれば、やはり水分の携行は必須。
600キロRUNでは、毎回の走行距離が20キロ越えが当たり前ですし、
着替えも持っていくので、バックパックに「ハイドレーション」を入れて使用しています。
ハイドレは長距離RUNに、とってもおすすめです。
「ハイドレーション」とは何?
簡単に言うと、バックパックに入れる専用の給水システムのことです。
しっかり口を締められるので、水もれの心配はありません。
登山やトレイルラン、自転車で長時間行動するときなどに使われます。

ペットボトル給水との違い
ペットボトルの場合、バックパックのサイドポケットに入れますよね。
給水するとき、荷を背負ったまま、ペットボトル取るのって、難しい…。
とは言え、わざわざバックパックを背中からおろして取るのも、面倒…。
でも、ハイドレーションでは、そんなことしなくても、
最初から口元にチューブがあるので、給水がとってもしやすい!
ちなみに私は最大2リットル入るタイプのものを使用しています。
背負いだと、意外と重さは気になりません。
バックパックとセットで販売されている
ハイドレーションは、大きく分けて
- バックパックとセットで販売されているもの
- 単品で販売されているもの
の2種類があります。
私とハイドレーションとの出会いは、
2013年にトレラン用に購入したもので、
バックパックとセットになったものでした。
バックパックについて
トレランやランニング用のバックパックは、
登山用と違って「ベスト型」、
すなわち「着るような形」のコンパクトなものが多いです。
体に密着するので、1枚多くウエアを着ているている感覚で、
冬はあったかいです。(そのかわり夏は暑い)
以下はGREGORYの2013モデル(トレランザック)ですが、
沢山ポケットがあって、そのうち一番背中に近いところに、
ハイドレーションの専用収納スペースがあります。
内部でしっかり固定されるので、揺れもあまり気になりません。

背中側の専用収納スペースから、これまた専用の通し穴を伝って、
給水用のチューブを前面にもってくることができます。

給水用のチューブは、通し穴を経て、ダイレクトに口元へ。↓
走りながら、いつでも好きなタイミングでチューっと吸えます。
(移動中の電車でも、チューっとやっていると、少し変な人です。)

本来、バックパックとの相性などもあるのですが、
私は最初に買ったグレゴリー社製の2リットルのものを、
登山用や他社性のトレランバックパックなど、
他のバックパックに無理やり搭載して使用することもあります。
ハイドレーションの難点
トレラン用に買ったはいいものの、気になる難点があり、
一時期、全く使わなくなりました。
理由としては、大きく3つ。
- 変な味がする
- お手入れが大変
- 水以外は非推奨
1の「変な味」とは、「水の味」です。
実は購入直後によくある「ハイドレあるある」らしいのですが、
ハイドレーション内部のビニール臭が、飲料水に味移りして、
普通の水がまずく感じられてしまう…ということなのです。
(ずっと後で知ったのですが、購入直後の対策として、
「レモン水」を入れて、ビニール臭を緩和するといいそうです。)
2については、内部構造的に洗ったり乾かしたりするのが、
やや面倒ということ。
(私は購入した店舗で、洗うときは「重曹水」で、と言われました。
おそらく洗剤だと十分にすすぎきれない場合に、体に良くない為かと)
私は、特に乾かす時が難しいと感じていました。
ハイドレーションには、ヨレ防止のために、中央部分に仕切り板があるものがあります。
この仕切り板や、チューブの付け根付近(赤まるで囲んだあたり)が、
水を抜くとぺしゃんこになって、特に乾かしにくいです。

最悪、
中がカビるのでは?
という恐怖つき。黒カビでなくても、
目には見えない雑菌がいるかもしれません。
さらに3つ目の難点。
ハイドレーションは「基本的に水のみ」ということです。
味付きのスポーツ飲料や、お茶などは、非推奨らしいです。
これはおそらく、使用後の洗浄と関係していると思われます。
(重曹水では、スポーツ飲料や、お茶などは洗い落としきれそうにない)
しかし、私はRUNで「スポーツドリンク飲みたい派」でしたので、
この点はいたって不便に感じていました。
水だとスポーツドリンクと比較して、トイレも近くなりますし、
特にレースでは「非効率」ですよね。
この3つの問題で、私はハイドレを遠ざけ、
全く使わない時期が2~3年続きました。
しかしそれは、今思えば
まさに宝の持ち腐れでした。
ハイドレーションの長所と難点克服
再びハイドレーションに注目したのは、
富士登山に挑戦することになった時でした。
上でも書きましたが、ハイドレーションの大きな長所は、
「バックパックを背中からおろさずに水分補給ができる」ことです。

富士登山って、こんな感じ↑で渋滞しますよね。
仮に水を飲むたびに、バックパックをおろしていたら、
「後ろの人に迷惑かけちゃうかも…」
「のど乾いたけど、もう少し我慢して歩こうかな」
…という展開になりかねません。
とは言え、給水は体調管理の上で、とても大切です。
そこで思い切って、スポーツドリンクを入れることにしました。
「もしかしたら、使用後に洗っても汚れが取れなかったり、
ベトベトして2度と使い物にならなくなるかも…」
「洗剤がとりきれなかったら、体にも悪い…」
という不安がありましたが、
「ここで使わなければ、多分このあと一生使わない」
「捨てる結果になってもいいから、使ってみよう」
と考えなおし、当日は2リットルほど搭載していきました。
結果、ハイドレーションは当日も事後も不具合を起こすことなく、
いたって便利に給水できました。
初めての富士登山で高山病にならなかったのは、
周囲を気にせず適切に給水できた「ハイドレのおかげかな?」
と思うほどです。
以来、長距離RUNでは
「ハイドレ様」
を背負って、大いに活用しております。
使用後の洗浄では、中性洗剤を使用しましたが、
今のところ、不具合は生じていません。
(本来は重曹水を勧められていましたが)
ただし、洗剤の残りがないよう、ゆすぎには念を入れています。
特にチューブの中に洗剤が残らないよう、何度も排水を試みます。
乾かし方にもひと工夫
仕切り板やチューブの近くが乾きにくい問題の解決編です。
いい方法を発見しました!
この赤まるで囲んだあたりは、水を抜くとぺしゃんこになって
なかなか乾かないのが悩みだったわけですが…

そこで活躍するのが、これ↓
そう、調理用のトングです。

トングを差し込むと、先端までしっかり膨らんで空間ができます。

最後はつるして、完全に乾くまで放置!

トングが落ちてこないように、洗濯ばさみも使用。
だいぶ所帯じみた方法だけど…
これで、中がカビる心配はなくなりました。
我が家ではこんな状態で数日間放置していることもあります。
チューブの中身や細部の雑菌の繁殖に至っては、
残念ながら確かめる術はありませんが、
スポーツドリンクを入れるようになって3年ほど経過した現在でも、
お腹が痛くなったりする健康被害は出ていません。
(あくまで私見です。ご参考程度に…)
今日のまとめ
「ハイドレーション様」
との付き合い方、お分かりいただけましたでしょうか?
まとめると…
- 長距離RUNの給水にはハイドレーションがおすすめ
- 使い始めはレモン水で、まずさを緩和するといいらしい
- 仕切り板あるタイプなら、乾燥対策にトングが有効かも
- 水や洗剤は非推奨だけど、使えなくはない
ギアって、使いこなすと楽しいですよね。