⑳-2 勝浦駅-安房小湊駅(勝浦市-鴨川市)日蓮聖人の誕生の地へ(後編)
前回⑳-1の続きです。この日の後半戦は、日蓮聖人誕生の地へ。
景勝地「鯛の浦の遊歩道」を目指して、進みます。
この日のお昼ご飯は、行動食(スポーツ羊羹)。
何しろ、見どころ多くて、時間が足りないので…。

勝浦に入ってからといものの、トンネルが多いです。
全てではありませんが、ありがたいことに歩行者用のトンネルも併設されていました。
いわゆる房総丘陵なので、九十九里エリアと異なり、起伏も多いです。
個人的には、変化に富んでいるので、好きなエリアです。
12:30 守谷海水浴場
しばらく国道沿いの我慢のRUNが続きましたが、やっと海へ出ました。
「守谷海水浴場」です。
鵜原にも負けないくらい、静かできれいな海。
逆光で見えませんが、島には鳥居があったようです。↓
勝浦市のサイトによると、年に20回ほど、干潮時に小島(渡島)と陸続きになるんだとか。

再び国道へ。次の目的地「おせんころがし」まで、ひたすら山道を進みます。
ちなみに「おせんころがし」とは、海を臨む断崖、かつ、絶景ポイントです。
「おせん」という女性にまつわる伝説があるので、こう呼ばれています。

13:20 行川アイランド駅前 歩道橋
人家の少ない山あいで、大きく印象的な歩道橋に遭遇しました。
「行川アイランド駅前」とあります。
「行川アイランド」とはかつてこの歩道橋の付近にあったレジャー施設です。
現在は、使われてない広大な駐車場が、静かに広がっていました。

歩道橋と連絡する形で、「行川アイランド駅」がポツンと佇んでいました。
レジャー施設併設の駅にしては、ずいぶんと小さく感じます。
でも、シースルーでこじんまりした、愛嬌のある駅でした。

このへんに、「おせんころがし」への分岐があるはずなのですが…
分岐はあるものの、「いや、この道じゃないでしょー」という印象でした。
私と同様に、サイクリストも、立ち止まってスマホで道を確認していました。
13:30 おせんころがしを俯瞰
長~いトンネルに入ってから、確信しました。
「おせんころがしをスルーした…」と…。
しかし、もはや引き返す気力も、時間もありません。
振り返ると、「おせんころがし」と思われる断崖を見ることができました。

↑たぶん、「おせんころがし」は、この写真の真ん中くらいの断崖です。
気を取り直して鯛の浦へ向かう
おせんころがしスルーは痛かったのですが、この先は私好みの岬巡りです。
この区間↓は、国道と大きく離れ、静かで、海への眺望を堪能できました。
景観はワイルドですが、舗装された道です。距離にして3kmくらい。
進行方向の左手は、大海原!
↓たぶん、おせんころがしに負けないくらいの断崖です。

進行方向の右手にも、そそり立つような断崖が。
「崩落注意」とありました。

海にはロウソク岩とでも呼べそうな、切り立った岩がぽつり。
こうしたロウソク状の岩は、御宿の回以来、もういくつも見てきました。
ずっと向こうに霞んで見えるのは、多分、鴨川の仁右衛門島あたりの海岸線。
遥かな旅路に思いをはせます。

こんなに、素晴らしい景色を、一人で楽しんでいいのでしょうか?
なんていう贅沢。トンビが高く舞うのを見ながら、のんびり進みます。
トンビに取られないよう、警戒しつつ、おやつの柿ピーを食べました。
13:50 誕生寺(いつの間にか鴨川市)
断崖を楽しんだ後、しばらく山あいを走り、やがて小湊地区に出ました。
小湊(こみなと)は、鴨川市。日蓮聖人誕生の地です。
お寺は、1276年の建立当初、日蓮聖人生家跡にあったらそうです。
現在の地に移ってからも、「誕生寺」という名が引き継がれているようです。

小湊鉄道との関係
千葉で小湊と言えば、小湊鉄道を思いおこす方も多いと思います。
小湊鉄道は、もともとはこの誕生寺(最寄りは安房小湊駅)への参詣鉄道として計画されていたのです。
結果的に、上総中野駅が終点となり、現在も小湊まではつながっていませんが…
日蓮大聖人御降誕800年
令和3年が、「日蓮大聖人御降誕800年」にあたるそうです。
800年前というと、鎌倉時代ですね。

鯛の浦とは?
日蓮聖人誕生の際、不思議なことに小湊の海に鯛が群れになって現れた(三奇瑞の一つ:詳細後述)そうです。
以降も付近の海に鯛の群れが現れ、「鯛の浦」と呼ばれるようになり、鯛は日蓮聖人の化身と考えられるようになりました。
鯛の浦では鯛を食べない
鯛=神聖な存在なので、この地域では鯛は食べません。
網にかかってしまった鯛は、供養されるそうです。
鯛の浦遊歩道では景勝を楽しめる…はず

観光船から鯛の群れを見られるそうですが、私はランナーなので遊歩道派。
陸から鯛の浦の景勝を楽しみたいと思い、近づくと…
鯛の浦遊歩道遊歩道は復旧工事中…
なんと!楽しみにしていた「鯛の浦遊歩道」は工事中でした。
現場の方に工期を聞くと、2021年の1月初旬までかかるとのこと。
「日蓮大聖人御降誕800年」のお誕生月は、2月なので、それまでには間に合うといいですね。
遊歩道の観光ができなくなったので、お寺にお参りすることにしました。

日蓮聖人誕生の三つの不思議
日蓮聖人が生まれた際に「三奇瑞」といわれる不思議な出来事が起きたと言い伝えられています
・誕生水-たんじょうすい-
・蓮華-れんげ-
・鯛-たい-
貞応元年(1222)2月16日、日蓮聖人誕生のとき、庭の片隅に清水が沸き出しこれを産湯に使い、浜辺には青い蓮華が咲き誇り、 海辺では、本来深海にすむ回遊魚で群れをなさない鯛が、大小無数群れになって現れ、日蓮聖人の誕生をお祝いしました。 これらの不思議が「誕生水」「蓮華ヶ淵」「鯛の浦(妙の浦)」として800年を経た現在も当地に残されており、 日蓮聖人誕生の「三奇瑞」と伝承されています。 (以下 略)令和3年2月16日 日蓮聖人降誕800年記念
誕生寺 境内の案内板より
境内には網にかかった鯛を供養するための、鯛塚もありました。
「蓮華ヶ淵」は、鯛の浦遊歩道沿いにあるらしい…
名残り惜しいが次の機会に期待
とても名残り惜しいですが、これも巡りあわせなので仕方ないです。
境内は広大なので、すべて巡るには時間的な制約がありました。
祖師堂(仁王門に近い)にお参りした後、日帰り温泉施設へ向かいました。
が、あてにしていた温泉施設にフラレマシタ…(コロナ感染拡大の影響)
入浴をあきらめ、おとなしく帰宅につきました。

3大苦(おせんスルー・遊歩道工事・入浴不可)
こんな日もあるさ…
駅への道すがら、凪いだ海に少し心癒されます。
14:30 安房小湊駅 ゴール
色々ハプニングがありましたが、無事に駅に着きました。
安房小湊駅は、コンビニがすぐ近くにあり、とても便利(^^)
カレーパン(遅い昼食)を購入し、のんびり食べながら電車を待ちました。

今日も怪我無く、無事にゴールできたことに感謝!!!
(と、自分に言い聞かせる)
本日までの走行履歴
2019年12月に千葉みなと駅を出発して、今日までに合計440キロ走りました。
今日のまとめ
↑千葉県PRマスコットキャラクター チーバくん 許諾番号:第A2328-1
- おせんころがしへの分岐は事前に調べておこう
- 小湊は日蓮聖人誕生の地 令和3年で800年!
- 鯛の浦遊歩道は次回のお楽しみ
旅の最終ゴールまでを再計算
走行距離がどんどん伸びていきます。 ゴールまでを再計算したところ、
- トータルでおよそ627キロ
- 残りおよそ187キロ
ということがわかりました。いずれ700キロRUNに改称するかも?
その分、長~く、わくわくの旅が続きます!